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執筆者の写真Taira Junichiro

パワーポジションの獲得

パワーポジションとは


素早い動作を行うための動きやすい構え・準備姿勢とされており、


一般的には膝関節、股関節を軽度屈曲位で体幹を前傾したポジションとなります。



パワーポジションのメリットは静止状態からあらゆる方向へ瞬時に力発揮させスムーズに動き出すことができるとされていることから、スポーツ動作において必須の姿勢と考えられます。



しかし、その形(外から見た状態)にばかりフォーカスされ、実際に動作をする選手の内的な感覚にフォーカスされることが少なく感じます。


内的な感覚とは筋肉の収縮・弛緩状態、足圧の位置であり、それらは視覚、聴覚、筋肉の固有感覚など様々な感覚器からの情報が統合され運動として表出された結果となります。



そのため、トレーニングにおいてはその内的な感覚と外から見た形をすり合わせながら指導することが望ましいと考えます。




また、状況によって求められる動きに対する良い姿勢は変化します。


前に行くための良い準備姿勢(重心を前にする)、後ろに行くための良い準備姿勢(重心を後ろにする)は目的が違うためその姿勢も変わってくるできであると考えます。




ニュートラルポジション


バランスをとる足関節と股関節が同じ割合で動いているのかを確認します。


膝がつま先より前に出れば足関節優位でバランスをとり、いわゆる股関節が使えていない状態となります。



またこの姿勢を保つために無理をしていないかが重要となります。


構えの姿勢から動き出すには筋肉を収縮させる必要があり、収縮させるには弛緩させておく必要があります。


姿勢を保つために無理をしている状態では身体にブレーキがかかっている状態であり、身体を動かすには大きな力が必要になります。




動作指導の際も


✔︎股関節を曲げてください

✔︎鼠径部から曲がる意識で動かしましょう

✔︎坐骨を上に向ける意識で動かしましょう



といった口頭指示でも、股関節への意識を特に注意して指導しているのではないでしょうか。



ここで注意しなければいけないのが、


意識してその形を作っているのではないかということです。


意識して骨盤を後ろに引き、意識して下腿と体幹を平行にしていれば、他の課題があった場合はその部位に意識は向かずその形は崩れてしまいます。



また、身体の剛性を高めることでその形をとっていれば関節運動の自由度は低下し、股関節を曲げることしかできなくなります。



そのため構えの姿勢の状態は可能な限り、最小限の力で構える必要があります。





股関節を屈曲させる


スクワット動作は動作改善の観点から考えると、3関節による力の吸収と発揮を行う動作であり、屈曲局面(力の吸収)において股関節・膝関節・足関節でバランス良くコントロールする必要があります。



構える、動き出す、止まるほとんどの動作で股関節屈曲の重要性が示されており、これらの動作において股関節が屈曲することで、。



✔︎腰・膝にかかる負担を軽減できる

✔︎大きな力発揮が可能となる



などと言われています。



重心が股関節近くにあることから、股関節が動くことで重心移動をスムーズになります。


また、股関節には大きな筋肉が多数あることから、股関節が動くことで力発揮にも有利となります。


しかし股関節を動かすことは容易なことではなく、単純に股関節を意識すれば動くということでもありません。


大事なことは股関節を使える環境にすることで、


自然と股関節を使える様にする必要があります。





良いスクワットとは


条件がない状態での良いスクワットの定義を


上半身重心(肩甲骨の下辺り)と下半身重心(太腿の真ん中やや上)が一致すること。


とし、各関節を観察しつつ重心の位置を確認しながらスクワットを確認します。




重心の偏位が関節に加わるモーメント(回転力)が増大し、2関節筋(大きな筋肉)の制御が優位となり、関節の不安定性を増大させることにつながります。


そのため、特に力発揮に重要となる股関節伸筋群による安定化を目指すために、大殿筋の収縮を感じることも確認します。









動作改善トレーニング



1.脊柱による緩衝能力の改善


脊柱は3つの弯曲(頸椎前弯・胸椎後弯・腰椎前弯)を有しており、その弯曲によって緩衝しているとされています。


その力は弯曲が0に対して3つの弯曲を有することで、10倍の力を発揮するとされています。



弯曲0の状態で力を発揮しようすれば、反作用を吸収する力がないため作用させる力発揮は困難となります。


逆に脊柱の3つの弯曲を形成することで自身が有している力を十分に発揮できる様になるのではないでしょうか。







2.股関節モビリティエクササイズ


股関節は屈曲することで安定し、屈曲と共に股関節内では回旋の運動が起こります。

この回旋運動の低下は詰まりなどの関節内での可動域制限となりやすくなります。


そのため、股関節のインナーマッスルを働かせ、スムーズな動きを獲得し、股関節でバランスを取れるようにトレーニングします。





以上、パワーポジションの獲得についてお伝えしました。


股関節を使えるようにするトレーニングをぜひお試しください。



 


理学療法士によるパーソナルトレーニング


医療の現場でも用いられる徒手療法にて、筋・関節の状態を適正化させることで力が入りやすい状態を目指します。

関節が安定した状態で、身体の連動性を高めるトレーニングにより、適切なタイミングで適切な方向に、適切な力を発揮しやすい状態を獲得します。

 

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