スポーツに限らず発生頻度が多い怪我である足関節捻挫後、十分に柔軟性や筋力が改善しないままスポーツ活動を続け、他部位でかばっているスポーツ選手に多く出会います。
まず始めに
捻挫をしたことが記憶にない
ということが問題として挙げられます。
もしくは捻挫は他の怪我に比べて症状が比較的軽度であることが多く、怪我と認識していないケースも多いかと思います。
足関節捻挫は靭帯の損傷を伴い、炎症(腫れや熱感)を伴えば少なからず何かしらの組織は損傷されていることになります。
炎症発生後、周囲の筋肉を中心とした組織は固くなり、柔軟性の低下だけでなく力が入りにくくなります。
そのままスポーツ活動を続ければ足首を他の関節でかばうことになり、かばった部位が固くなったり、痛みを発生することもあります。
さらにパフォーマンス向上を目的としたトレーニングを行う上で、土台となる足関節の不安定な状態であると、体幹・股関節を固めることになり十分な成果が現れない可能性もあります。
今回は、足関節のセルフチェックとトレーニングについてお伝えしていきます。是非チェックしていただき、問題がある場合はトレーニングをしてみてください!!
足関節捻挫後の負のスパイラル
✔︎捻挫は怪我であるがその認識が薄れやすい
✔︎怪我後は筋肉が硬くなったり、力が入りにくくなる
✔︎動きが悪い関節は他の関節で庇うことになる
✔︎庇う動きが大きくなると、身体を自由に動かせなくなる
アンクルホップの改善
動作チェック
始めに動作チェックで自身の動きの左右差をまずは認識しましょう。
❶片脚立ち
足-股関節-頭部が一直線になるか確認しましょう。
頭部が傾いていたり、股関節が外に流れたりする場合は足首の動きをかばっている可能性があります。
❷体幹回旋
身体を捻ります。
両脚に均等に体重が乗ったまま捻ることができるか確認しましょう。
捻った側に体重が十分に乗らずに(下図|右側の右脚)回旋することで、身体が傾きます。
両脚を同時に使う動作では、足首の動きが悪い方に体重が乗らずに片側に偏る傾向が見られます。
足首の柔軟性チェック
次に柔軟性をチェックしましょう。
片膝立ちの状態で膝と爪先の向けを合わせ、膝を前に出していきます。
膝が爪先まで出るかを確認しましょう。
足部・足関節の機能|3つのアーチ
地面と唯一接触し、衝撃吸収、推進作用を有する足部・足関節はその作用から、非常に重要な役割を担っています。
そのため、足部・足関節の柔軟性の低下は他関節に負荷をかけるだけでなく、パフォーマンス低下につながります。
足部には内側縦アーチ・外側縦アーチ・横アーチの3つのアーチが存在します。
骨同士で支え合う他、靭帯による制動、筋肉による制御を行いアーチを保ちます。
アーチの機能|ウインドラス機構・トラス機構
3つのアーチにはウインドラス機構・トラス機構があります。
トラス機構は、荷重された際に足部は下方へたわみをアーチ及び足底の筋肉・腱により制御する機構になり、衝撃吸収に貢献します。
ウインドラス機構は、足趾を伸展した際に足底の筋肉・腱の緊張によりアーチが上昇することで、剛性が高まる機構になり、蹴り出しに貢献します。
以上の3つのアーチを機能させることで、歩行に必要となる衝撃吸収、推進の機能を果たすことが可能となります。
そのため、アーチ機能を改善するためのセルフケアをお伝えしていきます。
足部・足関節のケア・エクササイズ
かかと解し
かかとは3つのアーチの要となり、安定する必要があります。
かかと周囲には足関節の筋肉が多く通るため、筋肉の硬さにより傾きやすくなります。
立方骨上げ
外側縦アーチの頂点となる立方骨を持ち上げます。
立方骨の下には脂肪組織や筋肉があり、外側荷重の常態化によりそれらの組織は固くなり、立方骨が下がることで外側縦アーチは機能不全を起こします。
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理学療法士によるパーソナルトレーニング
医療の現場でも用いられる徒手療法にて、筋・関節の状態を適正化させることで力が入りやすい状態を目指します。
関節が安定した状態で、身体の連動性を高めるトレーニングにより、適切なタイミングで適切な方向に、適切な力を発揮しやすい状態を獲得します。
身体機能を高めることで、効率的な動作習得を目指します。
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