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執筆者の写真Taira Junichiro

ハムストリングス肉離れ後のケア・トレーニング

スポーツ選手で多い怪我の1つである、ハムストリングスの肉離れ後に十分にリハビリをせずにスポーツ復帰し、再発を繰り返したり、他部位でかばうことで腰痛が発生するなどの問題を抱えるケースが多くあります。


痛みの発生だけでなく、十分なパフォーマンスを発揮できないケースも見られるため、そのリハビリは非常に重要になります。





肉離れとは


肉離れとは名前の通り、筋肉が損傷している状態となりますが、気をつけなければならないのが、筋肉と共に腱が損傷していないかを確認する必要があります。


ハムストリングスの筋肉の中には腱があり筋肉の損傷とともに、腱を損傷していることがあります。


腱は非常に硬い組織であり、腱が損傷すると治癒までに時間を要します。


そのため、軽度の肉離れであっても筋肉のみの損傷なのか、腱の損傷を伴うのか病院で検査してもらう必要があります。


腱の損傷が十分に治癒しないまま、スポーツ復帰をすると十分に力が入らず、再発する確率が高くなります。


また筋損傷、腱損傷どちらでも治癒する過程で柔軟性低下と筋力低下を伴うため、治癒に伴い改善が必要になります。



肉離れからの負のスパイラル

✔︎肉離れは筋損傷と腱損傷があり、腱損傷は治癒が遅い ✔︎損傷後、柔軟性と筋力が低下する ✔︎治癒が不十分での復帰は再発のリスクが高くなる ✔︎かばうと他部位に負担がかかり、パフォーマンスが低下する


そこで今回は、ハムストリングスの柔軟性チェック方法とトレーニングについてご紹介します。


※怪我をした直後は病院で診察を受け、医師の指示のもとリハビリを進めてください。


痛みのない状態でのセルフチェックとしてご活用ください。



トレーニングによる変化





 


Step1|柔軟性チェックとセルフケア


Active SLR|膝を伸ばした状態で脚を上げます


Active Knee Extension|股関節を90°に曲げた状態から膝関節を伸ばします


どちらとも左右差を確認しましょう。

柔軟性に左右差があった場合まずはハムストリングスを解しましょう。





ハムストリングスセルフケア


ハムストリングスは内側と外側に分かれており、その間の部分が硬くなることで柔軟性が低下しやすくなります。





 


Step2|他関節からの影響


ハムストリングスは体幹の背面にある脊柱起立筋と連結するため腰部〜背部の柔軟性の改善も必要になります。


スプリントにおいて骨盤前傾はハムストリングス肉離れ発生のリスクとされています。


骨盤前傾によりハムストリングスが過剰に伸ばされることでその伸張ストレスに抵抗できずに肉離れを起こすとされています。




そのため、ハムストリングスへの伸張ストレスを軽減させるためにも腰椎後弯・骨盤後傾の可動性を改善します。




 


Step3|筋力チェックと共同筋の強化


ヒップリフト

股関節90°・膝関節90°屈曲位でお尻を上げます。


膝-股関節-肩まで一直線を保った状態で30秒キープできるか確認しましょう。


両脚→片脚→対側の膝を伸ばした状態の順番で強度が高くなります。


どの強度で可能かを確認しましょう。


ヒップリフトにおける骨盤を持ち上げる動きは、股関節伸展動作という動作になります。


股関節伸展動作はハムストリングスの他に、大殿筋と内転筋である大内転筋が作用します。





そのため、これらの筋の機能不全はハムストリングスに負担をかけることになるため、機能改善を図る必要があります。



内転筋・内側ハムストリングスエクササイズ



大殿筋トレーニング



 


Step4|伸ばしながら鍛える


柔軟性の改善、他関節との連動、共同筋の強化の後に、最後はハムストリングスを伸ばしながら強化します。


肉離れの発生リスクは柔軟性の低下と筋力の低下と言われています。


そのため、伸ばしながら鍛えることでブレーキをかける動作において筋力を発揮できる状態を目指します。


ここまでのstepを踏まえることで、より効率的にトレーニングを行うことができるため、準備運動としてstp1-3を行ってからstep4のトレーニングを行いましょう。





 


理学療法士によるパーソナルトレーニング


医療の現場でも用いられる徒手療法にて、筋・関節の状態を適正化させることで力が入りやすい状態を目指します。

関節が安定した状態で、身体の連動性を高めるトレーニングにより、適切なタイミングで適切な方向に、適切な力を発揮しやすい状態を獲得します。

 

​身体機能を高めることで、効率的な動作習得を目指します。



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