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執筆者の写真Taira Junichiro

トレーニングで身体を柔らかくする

ストレッチをしてもすぐに硬くなる。


そんな悩みから、ストレッチにより柔軟性を改善することを諦めている方は多いのではないでしょうか。


ストレッチの方法が不十分で柔軟性が改善しないケースもありますが、柔軟性を改善したい筋肉に対して、なぜその筋肉が硬くなるのかを考える必要があります。



筋肉が硬くなる原因は以下の3つであると考えます。



❶他部位をかばい、その部位に負担がかかっている

❷インナーマッスルの筋力低下によりアウターが硬くなる

❸筋肉を縮めながら使っている





 


❶他部位をかばい、その筋肉に負担がかかっている


股関節を例にすると、足関節や上半身の動きの低下は股関節でかばうことになります。


そのため全身の動きを見ながら、なぜ股関節に負担がかかってるのかを考える必要があります。



足関節が硬くて股関節に負担がかかるケース

下半身では足関節と股関節でバランスを保つことになります。


股関節において特に問題となる、股関節の外側(大殿筋や中殿筋)が硬くなる原因として、足関節の回内外(左右の動き)の動きの低下を股関節でバランスを保つことにあります。



つまり足関節回外の柔軟性の低下は、股関節内転運動が大きくなることで、股関節外側(殿部)で姿勢を保つ必要があり、殿部が硬くなる原因となります。



足関節の柔軟性改善ケア・エクササイズ






上半身が硬くて股関節に負担がかかるケース



胸郭の外側に拡張することで胸椎が内側に倒れ、上半身を右側に倒すことができます。(図右)


胸郭が外側に拡張できないと、胸椎を右側に倒れる力を左の殿部で制御する必要があります。(図左)


つまり胸郭の柔軟性の低下は股関節外側(殿部)で姿勢を保つ必要があり、殿部が硬くなる原因となります。



胸郭の柔軟性チェック方法・セルフケア




 


❷インナーマッスルの筋力低下によりアウターが硬くなる


インナーマッスルは関節中心部にあり、関節を安定させる筋とされています。


アウターマッスルは関節の外側にあり、関節を動かす筋とされています。


インナーとアウターで役割が異なり、インナーが機能不全を起こすとアウターの筋肉で関節を安定させようとして、アウターに負担がかかり筋肉が硬くなります。



※腸腰筋・小殿筋(インナーマッスル)が働くことで関節がスムーズに動くが、インナーが機能不全を起こすことで詰まりが生じやすくなる。


筋肉を伸ばす際に関節が動きます。


ドアで例えると蝶番の部分が関節となります。


関節が適切に動いていないと筋肉は伸びにくく、関節を無理やり動かすことは関節に痛みを発生させる原因にもなる可能性があります。


関節がつまる感覚があるときはその可能性があるため、無理にストレッチをせずにインナーマッスルのトレーニングをすることをお勧めします。



ストレッチをする前にお勧めトレーニング




以上から、ストレッチとともに関節を安定させる筋のトレーニングも並行して行うことをお勧めします。



 


❸筋肉を縮めながら使っている


そして筋肉が硬くなる代表として、筋肉を縮めながら使っているケース(短縮性収縮)が多くあります。


筋力トレーニングに代表させるマシーントレーニングが主に短縮性収縮にあたります。


マシーントレーニングは筋力強化という一面においては大変効果的なトレーニングですが、筋肉を縮めながら使うケースが多いため筋肉が縮まりやすくなり伸張性が低下します。



そのため、筋肉を縮めながら使う以外で筋肉を伸ばしながら使うトレーニング(伸張性収縮)も必要になります。



肉離れを例にすると


肉離れ予防の代表的なトレーニングとして、ヒップリフト(短縮性収縮| 左)やインバーデッドハムストリングス(伸張性収縮|右)があります。


肉離れはハムストリングスの伸張性の低下や筋力低下によって起こりやすくなるとされています。そのため予防トレーニングではその伸張性収縮のトレーニングが効果的とされています。



伸張性収縮トレーニングはこちら




 


柔軟性を向上させるには


✔︎動きが悪い部分の改善を図る

✔︎インナーマッスルの強化を図る

✔︎筋肉を伸ばしながらトレーニングをする


以上を考慮しながらストレッチ・トレーニングすることをお勧めします。


参考にしていただけたら幸いです。



 


理学療法士によるパーソナルトレーニング


医療の現場でも用いられる徒手療法にて、筋・関節の状態を適正化させることで力が入りやすい状態を目指します。

関節が安定した状態で、身体の連動性を高めるトレーニングにより、適切なタイミングで適切な方向に、適切な力を発揮しやすい状態を獲得します。

 

​身体機能を高めることで、効率的な動作習得を目指します。



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